リサイクル資源

ダイセキが製造するリサイクル資源とは、産業廃棄物をリサイクルすることで産業活動で再度使えるようにした資源のことです。化石燃料を使わないためカーボンニュートラルに貢献できます。また天然資源の使用量を削減することができるためサーキュラーエコノミーにも貢献することができます。

ダイセキグループの環境ビジネス売上比率

(%)

内訳 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
産業廃棄物の収集運搬と中間処理サービス 43.66 41.84 42.10 41.03
再生燃料、バイオディーゼル燃料の販売売上 13.35 13.04 13.32 11.95
その他リサイクル製品(有用金属、薬剤、石膏)の販売売上 4.24 4.67 4.96 4.23
汚染土壌の浄化サービス 22.70 24.24 22.28 27.40
鉛リサイクル製品の販売売上 5.58 5.68 6.52 5.86
産業廃棄物処理の紹介手数料等 3.66 3.24 2.82 3.05
環境事業以外の売上 6.81 7.29 8.00 6.48
環境事業の売上比率 93.20 92.71 92.00 93.52

2023年度はダイセキグループの売上のうち、93%が環境ビジネスによるものでした。

※ここではリサイクル処理とリサイクル資源の製造販売等のように環境保全、資源循環、カーボンニュートラルに貢献する事業を環境ビジネスと呼んでいます。

ダイセキグループが製造するリサイクル資源の例

セメント原料

セメント原料

当社はお客様の工場などで発生した汚泥を混練・固化等の中間処理をすることでセメント会社が要求する成分規格に適した原料汚泥をリサイクルしています。

環境に配慮しているポイント

  • 石灰石などの天然資源の消費量削減に貢献
    当社のセメント原料汚泥はセメント会社にて石灰石などの天然資源の代替として利用されています。2023年度のセメント原料汚泥の出荷量は60.0万tであり、多くの石灰石の消費量削減に繋がっています。
  • 産業廃棄物の最終処分場の延命化に貢献
    汚泥をセメント原料汚泥にリサイクルすることで、埋め立て処分場等の産業廃棄物の最終処分場の延命化に貢献しています。

補助燃料

補助燃料

現在蒸留によって溶剤への再資源化が困難な廃溶剤の多くは、単純焼却処分されています。ダイセキはお客様先で発生したこれらの再資源化が困難な廃溶剤などを事前に成分分析したうえで、セメント会社が要求する成分規格に調整を行い、補助燃料として出荷しています。

環境に配慮しているポイント

  • 石炭などの化石燃料の消費量削減に貢献
    当社の補助燃料はセメント会社にて石炭などの化石燃料の代替燃料として利用されています。2023年度の補助燃料の出荷量は194,000tであり、カロリー換算で石炭12,700tに相当します。当社はこれだけの石炭の使用量の削減に貢献していると言えます。
  • 温室効果ガス排出量の少ない処理
    当社の廃溶剤のリサイクル処理では単純焼却処分と比較して約97.7%の温室効果ガスを削減することができます。2023年度の処理実績からの試算では、439,000tの温室効果ガスの削減に繋がっています。

再生重油

再生重油

ダイセキはお客様の工場などから発生した使用済みの機械油やエンジンオイルなどを再生重油にリサイクルしています。ダイセキの再生重油は、様々なお客様によって重油の代替燃料として利用されています。

環境に配慮しているポイント

  • 重油などの化石燃料の消費量削減に貢献
    ダイセキの再生重油は鉄鋼業や製紙業などの多くのお客様によって重油の代替燃料として利用されています。2023年度の再生重油の出荷量は40,000tであり、カロリー換算でA重油38,000tに相当します。当社はこれだけのA重油の使用量の削減に貢献していると言えます。
  • 温室効果ガス排出量の少ない処理
    当社における廃油の再生重油への再生処理は単純焼却処分と比較して約98.8%の温室効果ガスを削減することができます。2023年度の処理実績からの試算では、116,000tの温室効果ガスの削減に繋がっています。

金属滓及び薬剤

金属滓及び薬剤

ダイセキは廃液などに含まれる銅やニッケルなどの有用金属を回収して、金属資源の原材料としてメーカーに供給しています。

環境に配慮しているポイント

  • 有用金属の再資源化に貢献
    現在、身近にある様々な電化製品等に有用金属が利用されていますが、日本はそのほとんどを海外から輸入しています。しかし、これらの有用金属も天然資源であり、いずれは枯渇するものです。当社は廃棄物に含まれる銅やニッケルなどの様々な有用金属を回収して、再資源化することで有用金属の循環を図っています。2023年度は廃棄物から2,600tの有用金属の材料を回収してメーカーに供給しました。
  • 薬剤の再資源化に貢献
    有用金属の他に産業廃棄物として発生した廃硫酸や廃塩酸などを処理して硫酸や塩酸に精製しメーカーに供給することで、薬剤の再資源化に貢献しています。
    2023年度は4,100tの薬剤をメーカーに供給しました。

バイオディーゼル燃料

バイオディーゼル燃料

ダイセキ環境ソリューションでは使用済みの天ぷら油などの廃食油をバイオディーゼル燃料へリサイクルする事業を行っています。

環境に配慮しているポイント

  • 化石燃料の使用量削減に貢献
    軽油の代替燃料として利用できるため、化石燃料の使用量削減に繋がります。
  • 大気汚染防止に貢献
    燃焼時の排ガスに、ススや硫黄酸化物(SOx)をほとんど含まないため、大気汚染防止に繋がります。
  • 食糧需給への影響なし
    廃食油を原料にしており、バイオエタノールの原料である食糧用と需要が重ならないため、食糧需給へ影響を与えることはありません。

石膏ボード原料

石膏ボード原料

グリーンアローズ中部及びグリーンアローズ九州では建設現場や解体現場などで発生した廃石膏ボードを受け入れ、石膏紛や再生紙の原材料に再生しています。石膏紛は石膏ボードメーカーにて石膏ボードの原材料に、再生紙の原材料は製紙メーカーにて再生紙の原材料として利用されます。

環境に配慮しているポイント

  • 石膏と紙の資源循環に貢献
    建設現場や解体現場で発生した廃石膏ボードを石膏や再生紙の原材料に再生し、石膏ボードメーカーや製紙メーカーに戻すことで天然鉱物である石膏の消費量削減に貢献しています。2023年度は93,000tの石膏ボード及び再生紙の原材料を製造しています。
  • 建設廃棄物の最終処分量の削減に貢献
    日本で発生する産業廃棄物のうち建設産業廃棄物は約20%を占めています。建設現場や解体現場で発生する廃石膏ボードを石膏ボードや再生紙の原材料に再資源化することで、建設廃棄物の最終処分量の削減に貢献しています。

鉛原料

鉛原料

ダイセキMCRでは回収した廃鉛バッテリーを溶融・精錬して、再生鉛としてバッテリーメーカーなどに出荷しています。

環境に配慮しているポイント

  • 鉛資源の有効利用に貢献
    鉛バッテリーに使用されていた鉛を再生してバッテリーメーカーに出荷することで、鉛の有効利用につながります。2023年度は12,000tの再生鉛をメーカーへ供給しています。
  • 再生可能エネルギーの使用により温室効果ガス排出量の大幅削減に貢献
    廃鉛バッテリーの溶解炉で使用する燃料にカーボンニュートラルLNG、溶解したプリオン(粗鉛)を製錬に電動の加熱精錬炉を使用することで、温室効果ガス排出量を大幅に削減しています。

環境に配慮しているポイント

  • 焼却処分されていた可能性のある廃棄物を固形燃料としてリサイクルすることで、温室効果ガス排出量の削減に貢献できます。
  • 品質が安定し、不純物混入が少ないため、塩素ガス、硫黄ガス、ダイオキシンの発生がほとんどないため、環境と設備への影響を抑えることができます。

再生紙

再生紙

杉本紙業は段ボールやシュレッダー紙屑等を回収し、再生紙にリサイクルしています。
主に段ボール原料や板紙、トイレットペーパーとして再生利用されています。
2023年度は約36,000tを出荷しました。

再生紙

環境に配慮しているポイント

  • 使用済の段ボールやシュレッダー紙屑等を使って、紙パルプを代替することで木材資源の使用量を削減できます。
  • 普通紙と比較して、少ないエネルギーで加工できるため、温室効果ガス排出量の削減に貢献できます。