環境保全の取り組み
事業活動による環境負荷の全体像
ダイセキグループのリサイクル処理事業における環境負荷の全体像
<データの対象範囲>ダイセキおよびグループ会社
<データの対象期間>2023年3月〜2024年2月
廃棄物の適正処理
お客様から入荷した廃棄物をリサイクルしますが、リサイクルできなかった一部の廃棄物は埋立や焼却を行う廃棄物処理業者に委託します。事業所の廃棄物排出責任者が当社の「廃棄物管理規程」に定めた委託先選定基準に適合する廃棄物処理業者に委託し、処理しています。さらに、廃棄物処理委託先の現地確認を定期的に実施し、委託先としての継続適格性を判断しています。
有害な廃棄物の無害化
ダイセキグループでは、強酸、強アルカリ、重金属などの有害物質が含まれる特別管理産業廃棄物を引き取り、薬剤等を加えて適正処理することでこれらの有害物を無害化しています。2023年度は20.4万tの特別管理産業廃棄物を引き取って処理を行い、処理後の残渣物等の特別管理産業廃棄物1.2万tを外部の処理業者に排出しました。特別管理産業廃棄物とは廃掃法で有害性が高いと定義されている、微量でも自然環境に悪影響を及ぼすものです。ダイセキグループはこれらの有害な廃棄物を適正に処理することで、自然環境の保全に貢献しています。
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特別管理産業廃棄物の入荷量の推移
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特別管理産業廃棄物の排出量の推移
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特別管理産業廃棄物排出量原単位の推移
水資源使用量の削減
事業活動で使用する上水や工水、地下水などの水資源使用量の削減に努めています。水資源は主に産業廃棄物の収集運搬車両の洗浄に使用しており、雨水などを再利用して水資源使用量の削減を図っています。
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水資源使用量の推移
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水資源使用量原単位の推移
大気汚染防止
保有する小型ボイラー等の全てのばい煙発生施設においては、排出される大気汚染物質を大気汚染防止法に則って毎年測定し、基準値以下を維持しています。また、工場内に集塵機や加湿処理設備などを設置することで産業廃棄物の処理時に発生する粉塵の発生を予防しています。
臭気防止
臭気対策として工場内に脱臭装置を設置することで臭気の防止を図っています。入荷する産業廃棄物については事前にサンプル分析を行い、著しい臭気を発生するものについては入荷の可否を含めた対応方法を決定して対応しています。
排水の水質管理
日常的な排水の管理は、排水設備の安定化と工程管理の維持強化及び緊急時の対応訓練等、法令・条例で定められた水質基準だけではなく、市町村との個別協定の締結や自主基準の設定を各事業所で行い、排水管理を徹底しています。
敷地外への漏洩防止
廃液の敷地外への漏洩を防止するために保管タンクへの防液堤の設置や工場内への油水分離槽の設置をおこない、万が一の場合に河川や土壌、地下水へ廃液や廃油が流出しないようにしています。
PCB廃棄物の適正な保管と処理
ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、燃えにくく電気絶縁性に優れているため、電気機器の絶縁油として広く使われていましたが、現在は製造・輸入ともに禁止されています。当社はPCB含有機器は保有しておりません。
またお客様から産業廃棄物の処理を委託される時、当社はPCBを含有していないことを確認しており、PCBを取り扱うことはありません。
環境に関わる法規制の対応
当社は、環境に関わる法令・条例等の規制の遵守はもちろん、独自の管理基準を定め、管理を徹底しています。省エネ法※1及び温対法※2、化管法※3、化審法※4、廃掃法※5、土壌汚染対策法等の環境関連の法規則の改正への対応については、行政や工業会等から提供される情報を収集し、関連する部門に周知・徹底して対応を推進しています。なお、2023年においても罰金、科料等を処せられるような違反はありませんでした。
※1 省エネ法 「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」の略称
※2 温対法 「地球温暖化対策の推進に関する法律」の略称
※3 化管法 「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」の略称
※4 化審法「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」の略称
※5 廃掃法「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の略称