カーボンニュートラル

考え方

産業革命以降、CO2等の温室効果ガス排出量が増加し、地球温暖化が進行しています。地球温暖化に伴う気候変動により、集中豪雨や洪水などの自然災害の増加、食糧や水資源の減少、猛暑や感染症の発生等、人々の生活や生態系におよぼす悪影響が増大していくことが懸念されています。
気候変動の進行の緩和や低炭素社会への移行に向け、2016年にパリ協定が発効し、世界共通の長期目標として地球の平均気温の上昇を2℃より十分下方に抑えること(2℃目標)と、さらに1.5℃までに抑えるよう努力することが掲げられています。
ダイセキグループは国内の製造業のお客様が排出する産業廃棄物の中間処理とリサイクルを主たる事業としています。 このような国際社会の動きのなかで、日本の地球温暖化対策が不十分で国内の製造業が衰退してしまうと、ダイセキグループは顧客基盤を失ってしまうため、地球温暖化は大きなリスクと認識しています。このような考え方のもと、ダイセキグループはこのパリ協定を支持しています。

SBTiによる温室効果ガス削減目標の認定を取得

ダイセキグループは、2022年11月に2030年に向けたGHG(温室効果ガス)削減目標について、科学的な根拠に基づいた「1.5℃を十分に下回る目標(Well-below1.5℃)」として、SBT(Science Based Targets)イニシアチブ※1より認定を取得しました。設定した目標は以下の通りです。

1.SCOPE1※2+SCOPE2※3
:2027 年度までに34%削減(2021 年度比)
2.SCOPE3※4
:2027 年度までに20%削減(2021 年度比)
3.再エネ電力への切替
:2030 年度までに100%の電力を再生可能エネルギー由来電力に切替
※1.SBTi
: SBTiはCDP、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)によって2015年に設立された国際的な共同イニシアチブで、「産業革命前からの気温上昇を最大でも2℃未満に抑える」というパリ協定の目標に向けて、企業が設定する温室効果ガス削減目標が、科学的根拠に基づいたものになっているかどうかの検証・認定を行っています。
※2.Scope1
:燃料の使用に伴う直接排出
※3.Scope2
:外部から購入する電力や熱の使用に伴う間接排出
※4.Scope3
:Scope1、2 以外の間接排出

またダイセキグループでは、環境方針に基づき、事業活動における温室効果ガスの削減に積極的に努めるとともに、リサイクル資源の提供及び温室効果ガスの排出量の少ない産業廃棄物処理の実現を推進することにより、社会の温室効果ガス削減を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

ダイセキグループの温室効果ガス排出量削減の中長期目標

  • SCOPE1+2 総排出量の削減目標 (万t-CO2

  • SCOPE3 総排出量の削減目標 (万t-CO2

※SBTiの認定を受ける過程で、SCOPE3総排出量、及びSCOPE1+2とSCOPE3の削減目標を上方修正しました。

ダイセキグループの2023年度の温室効果ガス排出量の実績

  SCOPE1
ダイセキグループ自らによる
温室効果ガスの直接排出
(エネルギー起源の排出量のみ)
SCOPE2
他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出
(ダイセキグループでは電気のみ)
SCOPE3
SCOPE1,2以外の間接排出
(ダイセキグループの活動に関連する他社の排出)
排出量(t-CO2 29,366 11,322 176,169

ネットゼロ目標の設定

ダイセキグループは2022年度にネットゼロ目標を設定しESG報告書2022で開示しました。

1.Scope1+Scope2  :2050年度までに100%削減

各ステップの取り組み

ダイセキグループは、原材料調達から消費者による廃棄までのすべての段階で、温室効果ガスの削減を進めています。今後も脱炭素社会の実現に向けて取り組みを推進していきます。

脱炭素社会の実現に向けた活動

脱炭素社会の実現に向けた活動
原材料調達

産業廃棄物の回収

  • 業務用車両によるお客様先の廃棄物の収集運搬時に、効率の良い配車ルートの設定やエコドライブを推進
  • 産業廃棄物の容器を可能な限り再生業者にて再生
  • 化石燃料の代替となるリサイクル製品の原料確保の為、お客様に廃棄物の分別保管を要請
当社での活動

工場

  • 産業廃棄物を燃やさない処理方法による温室効果ガス排出量の削減
  • 省エネ設備の導入
  • 再エネ電力の導入

事務所

  • 全社的な省エネ活動(節電、ハイブリッド車導入等)
  • 再エネ電力の導入
サプライヤーとの連携 2022年度より運搬を委託する協力会社から運搬車両の燃費データを収集し、SCOPE3排出量の削減する取り組みを開始。
当社に廃棄物処理を委託する顧客 当社の燃やさない産業廃棄物処理サービスを利用することでSCOPE3排出量を削減可能
当社のリサイクル製品を利用する顧客 当社の化石燃料や天然資源の代替となるリサイクル製品を利用することで、顧客はSCOPE1とSCOPE3の排出量を削減可能

温室効果ガスの排出量及び削減貢献量

ダイセキグループが事業活動により排出する温室効果ガスの排出量と、ダイセキの燃やさない産業廃棄物処理サービスによるお客様の温室効果ガスの削減貢献量は以下の通りです。削減貢献量とは自社の製品やサービスにより社会全体の排出量の削減にどれだけ貢献したかを表すものです。ダイセキは焼却よりも少ない温室効果ガス排出量で処理することができます。例えば廃油と汚泥等については、ダイセキにリサイクル処理を委託されたお客様はSCOPE3カテゴリー⑤(廃棄物)が0となるため、CDP等の環境格付け機関への報告時にSCOPE3の温室効果ガスを削減することができます。ダイセキは2024年度までに削減貢献量を68.0万t-CO2以上とすることを目標としています。

※環境省が公表している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.4)」において、廃油や汚泥をリサイクルする場合の排出原単位は0とされている。

ダイセキグループの事業活動に伴う
温室効果ガスの排出量
(Scope1+Scope2+Scope3)

ダイセキグループの事業活動に伴う温室効果ガスの排出量
ダイセキグループのリサイクル事業によるCO2削減貢献量

ダイセキグループのリサイクル事業による
CO2削減貢献量
(Scope1、2、3以外でのCO2削減貢献量)

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